「六旗の下に」感想



12(土)、日比谷公会堂東京六大学応援団の演舞会、第五十七回「六旗の下に」を観に行きました。


そんなに込まないだろうと甘く考えて前売券を買っていなかったのですがどうやらすでに前売券だけで座席分が埋まってしまったらしく、当日券は座席のキャンセルが出たらその分を売り出します、とのことで。
日比谷公会堂って2000人以上も収容できるのに前売券で満席って…しかも開場の15時前には少なく見積もっても200人くらいの当日券待ちの人が並んでいました…どんだけ人気あるんだよ…


行列の人々の中にはこのまま中に入れないのではないか?と心配が渦巻き不安感とストレス感が漂う状況だったのですが、東京六大学応援団連盟の粋な計らいでそんなたくさんの入れない人への救済というかサービスとして、出番が後ろの応援団が日比谷公会堂前の公園で公開応援練習やリーダー公開を見せてくれました。


まずは東京大学が声出しと拍手、次に立教大学と法政大学のリーダー公開、最後に早稲田大学の拍手を見せてくれました。


で、僕は13時から並び続けてようやく入れたのが16時45分ごろ。


客層は老若男女で幅広い。同じ学生や学生会の人々、応援の参考のためか高校生も多い、あとはもちろんOB・OG先輩が大量、しかも意外というか女性の人も3割くらいいたのが正直驚いた。
しかもお客さん自身が盛り上がろうという気持ちが強い。母校の歌はもちろん、各校の歌やメドレー、合いの手の掛け声や拍手、そういう応援知識を身につけている人が大量に存在している空間というのが心地良かった。


16時45分ごろ入場できたときには慶応大学と明治大学の演舞が終了していたのが残念。
明治大学は応援団が廃団になってしまったんですが今回は慶応大学と混合で演舞会をしたとか。
僕が見ることができたのは東京大学立教大学早稲田大学、そして最後は今年の主管校である法政大学。
各校の演舞は言うに及ばず。


最後フィナーレの六大学のメドレーが見事でした。
六大学の応援団、チアリーダー吹奏楽が混合の舞台で六大学各校の野球応援メドレーを繋げたまさにメドレー。これは盛り上がる。しかもお客さん総立ち。


応援団というのは各校で個性が強いので一緒の舞台に立つというのは違和感と言うか嫌悪感が生じるものなんですが、だけどそこはうまく混ざらないように分離されている。よく考えられている。


終了は20時半。5時間半の長丁場。現役の皆様お疲れ様でした。


今回の「六旗の下に」を通して、というかもっと昔から感じていたけど六大学という多過ぎず、少な過ぎずの数が逆に強みなんだ、と言うことを感じました。




よく考えることなんですが大学応援団って根強い人気があるなあ、ということ。
東京六大学に限らず日本中に大学応援団って残っている。もちろんどんどん数は減少しているのですが…


ですが僕は大学応援団と言うものは長い時代の遍歴を経てベタがネタとなり、ネタがデータベース化する、その段階までもう昇華されているのではないか?と感じています。

だからもし今すぐに大学応援団というものが一切無くなってしまっても、必ずなにか似たような組織や代表する意識が生まれ出てくるはずだ、と感じています。

しかし何がそれを請け負うのか?その媒体が何なのか?と言うのがまだ見えてこない。
このまま大学応援団という組織が請け負い続けるのか?
それとももっと意義と必然性のある団体なり組織が生まれるのか?


ひょっとしたらもう一回り昇華というか還元されてもう一度大学応援団がベタ化するのかもしれない。
ベタ化するというのは社会の主流に、メインストリームになるということだ…うぅむ、時代に逆行しているかもしれないけど、でもネタ化が進んでデータベース化された要素は属性となりもう一度社会に展開され再現されることは少なくないから、やっぱりもう一度似たような形で再生されてくるはずなんじゃないかな?と僕は予測している。